高級住宅街として知られる ″田園調布”の多摩川沿いは古墳だらけだったというので行ってみた！
東急電鉄多摩川駅の南口が本日のスタート地点です。
田園調布古墳群とは、宝莱山古墳・多摩川台古墳群・亀甲山古墳・浅間神社古墳などからなる古墳群で、多摩川下流左岸に広がる荏原台古墳群の一部です。
多摩川浅間神社
多摩川浅間神社の入口です。
古墳巡りなのに、いきなり神社？と思ったかもしれませんが、実はこの神社の社殿は古墳の上に建ってるんです。その名も“浅間神社古墳”です。
鎌倉時代、源頼朝の身を案じた北条政子が、この地から富士吉田の浅間神社に向かって手を合わせ、武運を祈り、身に着けていた「正観世音像」をこの丘に建てたことが多摩川浅間神社のおこりだそうです。この丘が古墳だったなんて、北条政子が知ったら驚くでしょうね・・
浅間神社と言えば富士信仰ということで社殿への登り路には「白糸の滝」があります。
御祭神 「木花咲耶姫命」が安産の神ということもあり、狛犬も子供を大切に抱いています。
社殿は富士宮市にある富士山本宮浅間大社と同じ「浅間づくり」
正面からだと分かりにくいですが、拝殿の後ろにある本殿が２階建てになっています。
ちょっとお城っぽくて優美な感じがしますね。
境内にある見晴台です。 政子が見た富士山、この日は見えませんでした。。
多摩川浅間神社は2016年公開の映画『シン・ゴジラ』の舞台になったことで知られます。
もちろん、多摩川浅間神社は神に守られ、ゴジラに破壊されずに済みました。
ゴジラが現れたのはこの鉄橋の向こう側ですね。
多摩川の対岸には武蔵小杉の高層マンションが立ち並びます。
多摩川浅間神社を出てすぐのところに昭和11年に多摩川の治水工事の竣工を記念した大きな石碑が建っています。とにかく大きな川ですから、工事も大規模だったのでしょう。
東急東横線・目黒線の高架下をくぐります。
多摩川台公園
多摩川台公園の南側入口に着きました。
南北に細長い公園です。
この辺りは調布浄水場の跡地だそうです。
かつて沈でん池だったところは水生植物園になっています。
亀甲山古墳（国指定史跡）
何やら案内板が見えてきました。
出ました！国指定史跡の「亀甲山古墳」です。と言っても横からでは分かりませんが・・
築造された時期は４世紀後半頃と考えられています。
また、この古墳は大田区から世田谷区におよぶ荏原台古墳群の中で最大の前方後円墳だそうです。
若干、浄水場建設工事で削られていますが、比較的よく原型を保っています。
発掘調査は行われていないのですが、実施すれば様々な副葬品が出土するんでしょうね・・
多摩川台公園 古墳展示室
多摩川台公園の管理事務所には古墳展示室が併設されています。
古墳のレプリカがあって本格的！ しかも見学無料です。
木棺に埋葬された首長。リアルだ・・
古墳展示室の北側に連なる多摩川台古墳群の模型。ゴルフ場じゃないよ💦
荏原台古墳群の分布がわかる模型。多摩川下流左岸の広い範囲に古墳が分布していることが理解できます。
多摩川台古墳群（東京都指定史跡）
古墳展示室を出て第一広場を北へ向かいます。
古墳型の滑り台を発見！ 😃
古墳群の脇を通って北へ進みます。
第５号墳の掲示を発見！
第５号墳の前に多摩川台古墳群の案内があります。
「多摩川台古墳群」は「亀甲山古墳」と「宝莱山古墳」の間にあり、比較的小さな８基の古墳が連なっています。
築造時期も比較的新しく、６世紀前半から７世紀中頃まで継続して築造されていたそうです。
注意しながら歩いていると、そこが第何号墳なのかを示す掲示を見つけることができます。
発掘調査が行われた古墳の横穴式石室内からは様々な副葬品が出土しています。
公園が道路で分断されている部分に架かるこの橋は「虹橋」といって、ドラマのロケ地にもなったことがあるそうです。
虹橋を越えて、第二広場の方へ向かいます。
綺麗に整備されていますね。遊具もたくさんありました。
第８号墳、見っけ！
宝莱山古墳（東京都指定史跡）
「宝莱山古墳」が築造された時期は４世紀前半頃と考えられ、この地域最古の古墳になります。
大きさは国指定史跡「亀甲山古墳」に次ぐ全長97ｍの規模です。
昭和９年の宅地造成工事の際に埋葬施設が発見され、様々な副葬品が出土しています。
また、古墳展示室にあったレプリカはこの古墳がモデルになっています。
宝莱山古墳には遊歩道が整備されていて、反対側へ歩いていくことができます。
遊歩道以外の場所は立入禁止です。東京都指定史跡ですからね～
古墳巡りはここで終了。
この場所から最寄りの田園調布駅までは徒歩９分です。
田園調布の高級住宅街を歩く
公園を出てビックリ！ いきなり高級住宅街です。
さっき、公園にいた人たち、みんなお金持ちだったのかな・・
坂を下ったところに宝来公園という公園があるので、この中を斜めに突っ切れば近道です。
っていうか、グーグルマップがこの公園の中を通るルートを案内しました。
自然豊かで静かな公園です。
公園を出たところです。 田園調布駅までまっすぐ伸びる銀杏並木に感動！
そう言えば、ブラタモリでやってましたね。このカーブ・・
駅前の地図を見ると、田園調布特有の半円形の町割りがよく分かります。
田園調布は新一万円札の顔「渋沢栄一」を筆頭発起人とする田園都市株式会社が宅地開発しました。
いよいよ、ゴール地点の田園調布駅に着きました。
でもこの建物は旧駅舎を復元したものです。
1990年、駅の地下化に伴い解体され、2000年に駅のシンボルとして復元されたそうです。
ヨーロッパ風で洒落てますね。
東京急行！？
「関東の駅百選」に認定されています。
そりゃあ、認定されますわ。お洒落だもん。
復元駅舎を抜けたところが現在の東急田園調布駅です。上品で落ち着いた感じの駅ですね。
今日の散歩はここまでです。
お疲れ様でした。
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